ScoopでWindowsに一気にインストールする

はじまり
Windowsへのインストール作業を楽にしたい。
1. Scoopの実行に必要な環境
パッケージをインストールする。
インストール可能なパッケージの例。
Scoopで一気にインストール用ファイル
1. txtファイルに列挙する。
2. ps1ファイルに列挙する。
その他のScoopコマンド
まとめ
PC作業のお供に
おしまい

はじまり

リサちゃん

これはすごい楽だなぁ

135ml

これで一気にインストール出来るな。

Windowsへのインストール作業を楽にしたい。

最近、PCを新しくしたのですが、Windowsを新しくセットアップした後、ソフトウェアのインストールする作業が本当に面倒くさかったです。マウスとAlt + Tabを忙しなく動かして、10年ぐらい前にもこんな作業をやっていたような気がします。なんて原始的なんだ。

そこで今回は、そんなWindowsの環境構築におけるアナログチックな作業を無くすために、「Scoop」というパッケージ管理ツールを使って、一気に楽々にアプリケーションのインストール作業を終わらせる方法を紹介します。

感覚としては、DebianにおけるaptやmacOSにおけるbrewのように、コマンド一発で必要なアプリケーションをインストールすることが可能です。それでは、やってみましょう。

Scoopの実行に必要な環境

ScoopはPowerShellを利用して動作するため、以下の条件を満たしている必要があります：

PowerShell 5以上（Windows 10以降では標準搭載）
Git（必須ではないが推奨）

また、実行ポリシーを変更してスクリプトが実行できるようにしておきます。

PowerShellを管理者権限で開き、以下のコマンドを実行します：

Set-ExecutionPolicy RemoteSigned -Scope CurrentUser

次に、Scoopをインストールします。PowerShellに以下を入力するだけです。

iwr -useb get.scoop.sh | iex
# 以下でも可能です。
Invoke-RestMethod -Uri <https://get.scoop.sh> | Invoke-Expression

これでScoopがインストールされました！インストールが正常に行われたかどうかは、以下のコマンドで確認できます

scoop --version

パッケージをインストールする。

scoop listを実行すると、現在インストールされていてScoopによって管理されているパッケージの一覧を確認することが出来ます。

scoop list

# -------------------------------------------------------

Name    Version  Source Updated             Info
----    -------  ------ -------             ----
7zip    24.08    main   2024-11-17 07:57:22
ffmpeg  7.1      main   2024-12-08 22:03:37
git     2.47.0.2 main   2024-11-17 07:57:27
libwebp 1.4.0    main   2024-11-17 08:08:57

scoop bucket add extrasを実行すると、「extras」という名前のbucketから追加のパッケージをインストールすることが出来るようになります。extras bucketには主にGUIアプリが扱われています。

scoop bucket add extras

# -------------------------------------------------------

Checking repo... OK
The extras bucket was added successfully.

新しいパッケージをインストール出来るようになったので、「steam」のアプリが利用出来るかどうかを確認してみます。scoop search googlechromeを実行します。Google Chromeを利用できそうです。

scoop search googlechrome

# -------------------------------------------------------

Results from local buckets...

Name         Version        Source Binaries
----         -------        ------ --------
googlechrome 131.0.6778.205 extras

インストールしたい場合は、以下のコマンドで可能です。

scoop install googlechrome

次は、「steam」のアプリが利用出来るかどうかを確認してみます。

scoop search steam

# -------------------------------------------------------

Results from local buckets...

Name                        Version    Source Binaries
----                        -------    ------ --------
archisteamfarm              6.1.1.3    extras
bulk-crap-uninstaller       5.8.2      extras SteamHelper.exe
steam-desktop-authenticator 1.0.15     extras
steam-library-manager       1.7.1.0    extras
steamcmd                    1733269577 extras
steamguard-cli              0.15.0     extras

新しいバケットを追加しましたが、Steamのクライアントアプリは一覧に載っていませんでした・・・。ちなみに、Steamのクライアントアプリをインストールするためには「games」バケットを追加する必要があります。また別のバケットが必要になる場合もあるわけです。

そして、Scoopで利用出来るパッケージと、そのパッケージをインストール可能なバケットはここで検索できます。

https://scoop.sh

A command-line installer for Windows

インストール可能なパッケージの例。

「scoop bucket add extras」でextras bucket内にあるパッケージもインストール出来るようになるのだが、bucketはそれだけではなく、「games」や「versions」など色々あります。（「scoop search <package_name>」で現在インストール出来るパッケージを確認出来る。）

name	buckets
7zip	main
ffmpeg	main
git	main
libwebp	main
exiftool	main
steam	games, versions
discord	extras
googlechrome	extras
everything	extras
gimp	extras
vlc	extras
msiafterburner	extras
QuickLook	extras
vscode	extras
epic-games-launcher	games
PPSSPP	games

Scoopで一気にインストール用ファイル

色々やり方があると思います。今回は2通りを紹介します。

txtファイルに列挙する。

インストールしたいアプリをテキストファイルにまとめます。たとえば、「install.txt」というファイルを作り、以下のように記述します。

googlechrome
vscode
nodejs
git
7zip

作成したファイルを元に、以下のコマンドを実行します。

Get-Content install.txt | ForEach-Object { scoop install $_ }

ps1ファイルに列挙する。

先程の方法だとtxtファイルを配置しなければなりませんが、こっちの方法の方がファイルを配置するのでもファイルからコピペして貼り付けるでもインストール出来るので楽かもしれません。

インストールしたいアプリをテキストファイルにまとめます。たとえば、「InstallWithMain.ps1」というファイルを作って以下の内容を記述するか、PowerShellコンソール上で以下のコマンドを全て実行します。

scoop install main/7zip
scoop install main/curl
scoop install main/exiftool
scoop install main/ffmpeg
scoop install main/git
scoop install main/libwebp

コマンドプロンプトから以下のコマンドを全て実行するか、batファイルを作って実行でも良いかもしれません。dotfilesリポジトリを作ってファイルを作って反映することも可能です。また、Scoopはコマンドプロンプトからでも実行可能です。

Start /WAIT Powershell -Windowstyle Normal -NoProfile -ExecutionPolicy Unrestricted -File ".\Init.ps1"
Start /WAIT Powershell -Windowstyle Normal -NoProfile -ExecutionPolicy Unrestricted -File ".\InstallWithMain.ps1"
Start /WAIT Powershell -Windowstyle Normal -NoProfile -ExecutionPolicy Unrestricted -File ".\InstallWithExtras.ps1"
scoop list

先程の「InstallWithMain.ps1」とは別に、「InstallWithExtras.ps1」というファイルを作っておけば、bucket毎にインストールするパッケージを区別することが出来ます。

scoop bucket add extras
scoop install extras/discord
scoop install extras/everything
scoop install extras/gimp
scoop install extras/googlechrome
scoop install extras/msiafterburner
scoop install extras/obs-studio
scoop install extras/quicklook
scoop install extras/vlc
scoop install extras/vscode